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2006年06月18日

日帰り強行軍@宙組

何故、二宮さんのお誕生日メッセが遅れたかといいますと、東京日帰り強行軍だったからです。相方と一緒に始発でビュンと上京して、ワタクシは宝塚宙組を、相方はごろちゃんの舞台をそれぞれ観劇して、最終便でビュンと帰ってきました。はぁ、くたびれた。
hさんと二宮さんのお誕生日を祝って昼間っから乾杯したり、Cさんはお仕事終わりに駆けつけてくれて、ギュッと内容の濃い一日となりました。
お二人ともお忙しい中お時間作って下さいましてありがとうございました。楽しかったです。

そして肝心の宙組感想は↓です。

今回はA席最前、前が通路というとっても観やすい席でした。スペインの内戦の話で途中頭の中に?が飛び交ったりもしました(苦笑)。それに知ってる生徒さんが少なくって「この人はいい人?悪い人?」みたいな事になってしまいました。とほほ。
まりちゃんは劇作家の役で、相手役のタカコはカメラマンの役でした。詳しいストーリーが知りたい方は宝塚オフィシャルサイトかなんかで調べて下さい(不親切)。

時代背景が1936年スペインという事で、衣装がタイトスカートとかワンピースとか現代っぽいです。しいて言うならJFKのジャクリーンみたいな衣装。スタイルがいいのでとても似合うのですが、やっぱりまりちゃんにはドレスを着てもらいたい。だってあんなにも内面から気品が出る人っていないもの。やっぱり血筋って凄いよね。しみじみ。エリザベートの鏡の間のシーンで、バンッと扉が開いた時に舞台中央に立つまりちゃんの気品と美しさは息を飲むほどでした。衣装も本当に豪華で美しく、その後に上演された星組の同じシーンではあまりの貧相さに逆に驚いたほどです。

内容も、タカコのサヨナラとしてはいい作品でしたが、二人のサヨナラ公演か?と聞かれると首を傾げたくなるモノでした。内戦を前面に押し出して、結局初嶺麿代(まりちゃんの恋人?役)や紫城るい(タカコの恋人?役)はどうなったの?アメリカに帰国できたの?とか思ってしまったし、ソルーナさんがソビエトの諜報員なのは分かったけど、だから何?みたいな感じでした。単なる勉強不足なのかもしれません。小池先生だからきっといい作品に違いない…と期待が大きかったのに、まりちゃんがいまいちだったから不満なのかもしれません。暫く宝塚を見てなかったので「何で?」「どうして?」ってなってたのは確かなんですもの。

最後にまりちゃんがタカコから内戦の状況を写したフィルムを貰って去って行くのですが、そのまま終わってしまったのが非常に残念でした。だってサヨナラ公演だよ?二人同時退団だよ?だったら最後の幻影のシーンはタカコ一人じゃなくって、トップ2人で踊るべきじゃん。フィルムをまりちゃんが受け取ったって事はタカコの(宝塚での)思い出をまりちゃんが受け取ったって感じ取れるワケですよ。つまり、まりちゃんは宝塚に残る…とも思える終わりなんです。退団公演ってのは作品の内容と退団をシンクロさせる事が多いのに「何で?」って?マークばっかり飛んでしまって…。そこで出した結論は…まりちゃんは台本が出来た後に退団を決意したのではないかと。

だってトップ娘役を13年という長い間勤めた人です。単独で辞めたらタイトルロールで初の娘役主役の作品ぐらい出来ただろうし、同時退団でもそれなりの役は出来たはずです。なのに何故こんな終わり方なのか?それは退団決意が遅かったからじゃないかと思うワケです。退団発表も遅かったし、最近の宝塚事情はよくわかりませんが、色々と内部事情があったんじゃないかなぁと思うワケです。

アントワネット・エリザベート・エカテリーナ・額田王・トゥーランドット・スカーレット・ジャンヌダルク・ジャクリーン・ケネディ…と宝塚を知らない人でもよく知っている役を数々演じ、エリザベート・虹のナターシャでは2回のタイトルロールも演じています。

なのになんでフィルムを貰って「はい、サヨナラ」の役だったのか(別にそんなに軽い場面ではなかったが)。せめて最後の幻想のシーンはデュエットダンスで!まりちゃんにいい役を!まりちゃんにドレスを!まりちゃんに場面を!とファンの欲が出るワケですよ(笑)。
一本物の作品ではなくって二本物でショーがあったらきっと一場面もらえただろうに…とかさ。

でも、フィナーレで白ドレスで大階段で歌い、タカコとデュエットダンスをして、再び大階段を上って行く姿を見て思わずホロリ。なんていうか本当に幸せそうに踊っててね、そうかこの人はこれで幸せなのかって思ったら、こんな普通の役っぽい終わり方もいいのかもねとコロっと変わってしまいました(笑)。パレードの時に大階段の下でタカコをお迎えする時もね、本当に幸せそうなの。幸せそうにタカコが歌って降りて来るのをニコニコ見てるの。銀橋でもいい笑顔でね、あぁこんなにいい笑顔なんだから文句言ってたらダメだわ。ちゃんとまりちゃんをお見送りしなくちゃとか思ったワケです。泣いてる場合じゃないわってね。パレードの赤いドレスはとっても綺麗だったし、羽根も大きくて豪華な物を背負わせて頂いていて、本当に良かった、まりちゃんお疲れ様、ありがとう、と再びホロリ。

まりちゃんの最後はきっとタイトルロールでドレスのひらひらした凄い作品なんだろうな、エリザベートもアントワネットもスカーレットも演ってこれ以上の役って何があるかな?なんてずっと思っていたワケですが、なんて事のない劇作家のアメリカ人の役でした(笑)。その、なんて事のない劇作家のアメリカ人の役で私の14年間のまりちゃんのファン人生は終わりました。

千秋楽まであと少し、最後まで怪我のないよう頑張って欲しいです。
まりちゃん、1991年の初舞台から15年間の宝塚生活、お疲れ様でした。

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