2007年06月23日
被害届け提出
夕方、庭先でソテツの葉を切っていたら突然祖母が「ちょっと車見て」と言ってきた。「ここ」と指差す先には２０センチ以上はあろうかという引っかき傷。「あと前も」と言うのでバンパーを見るとここにも２０センチぐらいの傷と５センチぐらいの傷が２つ。どうしたのかと尋ねたら「木曜日の昼にセールスマンが２人来たんだけど、必要ないから断って玄関の戸を閉めて鍵をかけた。その後１時間ぐらいして出かけようとしたら勝手口の靴がなくなっていて、車に傷がついていた」との事。
祖母宅の家の前には庭がある。この庭がちょっとした曲者で、祖父の趣味でかなり広い。広いだけならいざ知らず、右手に築山・左手には空池があり、その空池の横にはちょっとした休憩する為の屋根つきの椅子と机の置かれたスペースもあったりする。空池の中には鶴の置物が２つ置かれており、初めての来客は必ずと言っていいほどに庭を褒め、「ちょっとしたお見合いならここで出来そうよね」と言う。そしてそれらをぐるりと囲んだ様に塀があり正面には門、横には小さい門もついている。正門までの道には砂利が敷かれ、歩くたびにザッザッと音がする。横門は古くちょっと錆びている為、開け閉めする時にはギギギとちょっと嫌な音がする。だから我が家に来客があった時にはそれらの音に気づき、ブザーを鳴らす前に大体分かるのだ。そして田舎特有の…県道だと思って走ってたらいつの間にか私道に入ってしまっていて、民家の庭先に迷い込む…といった事をどこかで聞いた事があるかと思うが、祖母宅はまさにそれである。祖母宅に入る為には私道を入らないといけない。つまり、祖母宅に用事のある人しか基本敷地内には入ってこないのだ。
で、その木曜日の事。私のいない時間にそのセールスマンはやってきた。２人組で５０代～６０代の身なりのちゃんとした所謂サラリーマンだったそうだ。家の壁のリフォームのセールス目的。しかし、そんないい大人が…しかもセールスを目的として何件も回っている人が、たかが一軒断られたぐらいで車に傷をつけるだろうか？勝手口の靴を持って行くだろうか？そんな事をしていたら、近所中被害だらけになるはず。
靴は野良犬が銜えて行ったのではないか？とも思ったが、犬の仕業なら片方しか銜えて行かないと思う。両方の靴を銜えて行くような器用な犬はいないと思うもの。家の周りは田んぼや畑に囲まれているので、そこら辺に落ちているかも？と思い探したら片方の靴は空池の植木の間から見つかった。もう片方は未だ見つからず。勿論と言ったら何だが、犬などの噛み跡も付いていなかった。
車の傷についても考えてみた。祖母の車は母屋と離れの間の渡り廊下の所に出来たスペースに駐車している。そこは勝手口の目の前で、台所からと離れの各部屋からは丸見えの場所だ。家の中からは丸見えの場所に駐車しているが、外からは塀と母屋・離れに隠されていて門の外からは見えにくい。先に書いたように家の周りは塀で囲まれているし、大体入ろうと思って道路を入って来ないと祖母宅には辿りつけないのだ。そんな所に泥棒に入ろうというならいざしらず（周りを塀で囲まれていて、昼間は年寄り一人で、隣家が遠く物音をしても気づかれにくい）車に傷をつける為だけに進入してくるなんて人はまずいないと思う。だって門から入れはザッザッと足音がするし、横門を開けれはギギギと音がする。そんなに音が沢山する家を私だったら狙わない。
近所の子供の悪戯か？とも思った。祖母宅は田舎にあり年寄りばかりの町である。近所には数えるぐらいしか子どもがいない。でもその近所の子どもが悪戯でやったとも考えにくい。一番近所の家の子は上が中学生でその下が小学生で一番下がまだ幼稚園ぐらいだろうか。その子たちは何故か私の顔を見ると走って逃げていくし、一番下のチビは泣き出すといった非常に失礼な兄弟たちだ。別に私はその子たちを苛めた事もないし、石も投げた事もない（アタリマエ）。近所だからと道で会った時に挨拶すれば、無視をされるといった感じで、なんで嫌われているのかちっとも分からない。極度の人見知りだろうか？そんな子たちが（しかも学校の授業中の時間帯に）わざわざ泣くほど嫌いな私の家の敷地内に入ってきて、悪戯するとは考えにくい。それに私の事が嫌いだから悪戯するのであれば祖母の車ではなくて、私の車を狙うと思う。私ならそうする。なので子どもの仕業ではないと思う。
では誰が？昼間に家に来る人。郵便局・宅急便・水道屋・ガス屋…そういった人たちではないだろう。近所の人も考えにくい。となると考えられるのはセールスマン。朝病院に行った時には付いてなかった傷が、その人たちの帰った後に傷が付いている。これはそうとしか思えない…が、５０歳も過ぎたいい大人が？？？とまた思考が振り出しに戻る。
考えていてもキリがないので「警察に連絡して仕返しされたら困るから言いたくない」と言う祖母を「被害届をだして見回りをしてくれるだけでも大分違うから」と説得し警察に電話をした。
３０～４０分でおまわりさんはやってきた。車の傷を見せてから状況の説明をした。「傷をつける所を見たワケではないし、証拠もないのだから、その営業マンの仕業だと近所に言いふらさないように。名誉毀損で訴えられたらいけませんからね」とおまわりさんは言ったが祖母はきっと近所に言いふらすと思う。おまわりさんが押し売りなどの対処の仕方を説明してくれたのですが、祖母は「もう（来客があっても）玄関からは出ません。怖いから。勝手口から出たらいいでしょう？」と言いおまわりさんを困らせる…。どこから出ても傷をつけられる時は傷つけられるし、刺される時は刺されると思う。現場検証をして指紋を取って約２時間でおまわりさんは帰って行きました。被害届けには「器物破損」と書かれていました。そうか、器物破損か。
車から取れた指紋はきっとばーちゃんの指紋だろうし（苦笑）、犯人を捕まえて車を直して靴を弁償しろ！ともこれっぽっちも思ってないのでね、もっとまめに見回りして欲しいなぁと思ったのでした。おまわりさんは「こんな所にこんな大きな家があるなんて知りませんでしたよ」と言いながら帰って行ったが、それはあなたがキチンと見回りをしてないからでは？と思った。それって職務怠慢ってやつじゃないの？いつ電話しても出ないけど、いつもどこの見回りしてるの？やっぱり警察は信用できないな。
